意見陳述手続きとは
不利益処分を行う前には必ず意見陳述の手続きというものが行われます。
これは「処分するから最後に言い分を聞いてやろう」という制度です。
行政が「営業停止」「許可の取消し」など、不利益な処分をしようとするときには、いきなり処分をするのではなく、その前に本人の言い分を聞く場を用意しなければならないとされており、このルールは行政手続法という法律で決められていて、「不利益な処分の前には、原則として意見を述べる機会を与えなさい」という位置づけになっています。
なお予定される行政処分の重さに従い「聴聞」という慎重な手続きと「弁明の機会」という比較的簡易的な手続きのいずれかが行われることが原則です(緊急で処分する必要があるときは、省略されることがあります)。
2つの意見陳述手続き
意見を聞くやり方には、おおまかに次の2つがあります。
◇聴聞:許可の取消しなど、影響がとても大きく不利益の度合いが重たい処分の前に行う慎重な手続です。本人や代理人が出席し、理由の説明や反論などを行う場が設けられます。
◇弁明の機会の付与:指示命令などの比較的不利益の度合いが軽い場合に用いられる比較的簡易な手続です。原則書面でのやり取りを行う形が一般的です。
ただこれらの手続きも常に行われるわけではなく、一定の場合には省略されることがあります。
たとえば、放置すると重大な被害が出るおそれがあり、急いで処分をしなければならないようなケースなど、法律が定める特別な事情があるときは、事前に意見を聞く手続を省略できる場合があります。
意見陳述手続きの意義
この制度は行政が実際に処分を執行してしまう前に勘違いや事実誤認が正されたり、処分の内容が妥当なものかの見直しを期待する制度です。
その結果、本人の権利や利益が守られやすくなるメリットがあるとともに、実際に処分をする行政の側からみても「行政は一方的ではなく、話を聞いて判断してくれる」という信頼を得やすくなるような仕組みになっています。
審査請求等の実務家としての視点
審査請求等の実務家として「意見陳述手続き」を非常に重視しています。
この聴聞や弁明の機会の付与という手続きは、単なるガス抜きではなく、処分が執行される前に覆しうる最後のチャンスとなります。
その機会を十分に活かすことがないのはもったいないと考えています。
聴聞や弁明の機会の付与などの通知書が来たらまずは行政書士又はお近くの弁護士にご相談ください。
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